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2007年3月 1日 (木)

モルモット国家日本

 社会や政治、国際情勢を巡り、今なお囁かれる風説に、「世界陰謀説」がある。
 これは、絶対的な経済力と強烈な団結力を持つ闇の組織が、世界の政治や情勢を操り、金と人心をコントロールしているとする説である。
 これらの説の多くは、ユダヤ資本やフリーメーソンなどを、その黒幕として挙げている。
 その究極の目的は、三大一神教(特にキリスト教)を崩壊に追いやり、世界の人心を破壊・荒廃させることであると言う。
 そしてその影響力は現在、日本の荒廃を執拗に画策しているとする説もある。

 陰謀説の主旨としては現在、一極主義と多極主義が挙げられている。
 一極主義とは、例えばアメリカのような、経済力と軍事力を兼ね備えた一つの国が、他国に影響力を及ぼし、文明と称した覇権主義の下、事実上支配してゆくシステムである。

 一方、多極主義とは、覇権を担う国を多数生み出して役割を分担させ、その繁栄に隠然たる影響力を発揮し、甘い汁を吸うことである。
 同説は現在、ジャーナリスト田中宇氏を中心に提唱されている。

 一極主義の提唱者たちは現在、アメリカの影響力を世界中が是とする体制を維持するために、同時多発テロのような事件をアメリカの中東支配の為に利用していると主張している。
 一方、多極主義では、同時多発テロに端を発するアメリカと中東の緊張は、むしろアメリカを衰退させ、反米的な国々の政治力を拡大させるために仕組まれたとしている。

 一極主義によればまた、現在キリスト教会を操っている闇の勢力が、その政治力を拡大する為に、イスラム教を弾圧する目的で、同時多発テロを仕組んだとしている。
 一方、多極主義的な見方をすれば、中東情勢はむしろ、欧米でのキリスト教的な精神の疲弊を招いている。
 また、イスラエル国内でも、パレスチナに対する厭戦ムードから、ユダヤ教徒というよりはむしろ、無神論に傾倒する若者が増え始めているという。
 そしておそらく、三大一神教が憎み合い、消耗させ合うことで漁父の利があるとすれば、共産主義の捲土重来ということにもなりかねない。

 では、こうした情勢によって、日本が執拗に狙われる可能性があるのだろうか?

 現在日本は、アメリカの軍事力と北朝鮮の狂気、そして中国やロシアという畏怖の対象を抱え、それらにビクビクしながら外交しているという、危なっかしい状態である。
 もし陰謀説に言うように、両者に影響力を持つ勢力があるとすれば、確かに日本はその勢力の植民地と化している、と言えなくもないだろう。
 しかしながら、キリスト教の崩壊と世界経済の支配を考えれば、その本来のターゲットはむしろ欧米である。
 だとすれば、世界陰謀が日本を狙う価値とはむしろ、一神教の崩壊と、人心と経済の掌握に関するデータを採取する為の、実験にあると言える。

 司馬遼太郎や岸田秀教授が指摘してきたように、幕末の黒船による強引な開国は、日本が近代国家アメリカによって受けたレイプであり、日本を分裂症に陥れた。
 日本はその後、欧米から完全な植民地ではなく、むしろ文明国家の最下層、「文明が板につかない猿」として嘲られ、その屈辱をアジア侵略にぶつけ、最後は反米戦争に至った。
 日本がその際、アメリカの絶対神であるキリスト教と対抗する絶対者として崇めたのが、天皇であった

 敗戦後の日本では、アメリカから国を守れなかった天皇に代わり、経済的繁栄でアメリカを見返すこと、つまり金が唯一神幻想の対象となった。
 そして日本型拝金主義は、戦後の高度経済成長を生み出す原動力となり、果ては「日本の株は絶対下がらない」という、奇跡崇拝をも生み出した。
 現在の日本のモラルや創造性の低下は、この当時に生み出された経済・受験偏重と、その崩壊による価値観の喪失に起因すると言われる。

 もし陰謀説が主張するように、日本が執拗に狙われているとすれば、上記の百年あまりの歴史自体が、そのために巧妙に仕組まれたものだと言える。
 つまり闇の勢力は、日本をアジアの嫌われ者に仕立て上げる為に、敢えて中途半端に支配し、対米開戦という発狂状態に、故意に至らせたことになる。
 では、三大一神教転覆を目論む勢力にとって、それまでそうした情勢と無縁だった日本を巻き込む意義とは何だったのか?

 岸田教授によれば、日本は織田信長や天草四郎が敗北するなど、一神教が一時熱狂的にもてはやされこそすれ、長期的には根付かない風土だ。
 事実、日本では明治以降のわずか百年余りの間に、天皇崇拝と拝金主義という二つの一神教が生み出されながら、どちらも短命で終わっている。
 ユダヤ教数千年、キリスト教二千年、イスラム教千四百年という歴史と比べ、余りにもあっけない。
 つまり三大一神教に染め上げることに於いて、日本は絶望的なターゲットだと言えるが、そもそも自分たちが崩壊させようとしているものに、わざわざ染め上げる必要もないだろう。

 しかしながら、裏を返せば、一神教の崩壊実験には絶好のモルモットになり得るのではないか。
 事実、一神教の崩壊と、その後の人心や経済の推移に関するデータを、日本は二度も提供しているのだ。
 相手は千年単位の計略を練ると言われる勢力だ。
 たった百年間に二つもデータが取れる日本は、「美味しい」ターゲットだったのだ。

 日本はまた、一見右翼的な言動によって孤立させ、国際的な発言力を奪い弱体化させるという、多極主義の実験場にもなっている。
 作家の大藪春彦氏や、ジャーナリストのリチャードコシミズ氏らの調査によれば、日本の暴力団や右翼、政治やカルト宗教に対して、北朝鮮が影響力を持っていると言う。

 事実、拉致が阻止されず、解明が遅れたのは、地元の暴力団や右翼が工作員を看過し、政治家や官僚が故意に無視して来たからではないか?
 因に、小泉元首相も、父親の代から北朝鮮とコネを持っていて、拉致解明もそのコネから達成されたようだ。

 また、先頃北朝鮮で行われた、小規模な核実験は、北朝鮮の技術だけでは不可能であり、背後で欧米の技術(アメリカでのみ製造可能な、純粋水爆)が使用されたとする指摘もある。

 また、一見愛国的とされる「靖国参拝」も、日本の精神的な貧しさを象徴する行為であり、孤立と弱体化、恥さらし以外の結果を招くものではない。
 その資料館「遊就館」は、日本が今なおアメリカとアジアに対し、裏表を使い分けていることを象徴する場所である。

 そして小泉元首相が行った「ワンフレーズ選挙」は、現在イランなどで叫ばれる「原理主義」のサンプルとなった。
 その一方で知力や創造性、そして精神性の低下が叫ばれていることから、原理主義的な社会傾向と思考停止のデータも提供してしまったのではないだろうか。

 日本が闇の勢力に狙われている危険性としては、大まかに言えば上記のようなものになると思われる。
 ではこれらの実験成果が、本来のターゲットである欧米に、どのように活用されるのか。

 前述したように、同時多発テロ以降のアメリカの対中東政策は、旧大日本帝国のアジア侵略と酷似している

 現在のイラク支配体制が続く限り、アメリカのイラク統治は失敗に終わり、アメリカの凋落を招くとされる。
 つまり、かつて日本を追いつめた手口が、そっくりそのままアメリカの上に再現されていると言える。

 また、中東やアジア、中南米の「反米ネットワーク」は、かつて日本を苦しめた「ABCD包囲網」を思わせる。
 そして石油の高騰は、アメリカの石油産業が意図したものという説があったが、本当に得したのはむしろ、ロシアやベネズエラだったと言われている。

 また大日本帝国は、経済封鎖と軍事費の突出で、経済的にも破壊されたが、アメリカの国家赤字もまた、イラク戦争の泥沼化で破綻に瀕している。
 その上でイラン開戦が叫ばれているが、そうなればアメリカの国家予算は確実に破綻すると言われている。
 「闇の勢力」は、増大した軍事費から甘い汁を吸うと言われているが、その意味ではアメリカは今、「賞味期限切」になりかけている。
 もし国家と言う枠組みに囚われず、千年単位の陰謀を企む組織が実在するなら、甘い汁を吸い付くした大国など、「味が抜けきったガム」と同じなのだ。

 アメリカではまた、日本以上にモラルの荒廃が著しいと言われて久しい。
 そしてイラク戦争反対などが叫ばれる中、キリスト教的なモラルの引き締めムードと、それらに疲弊した虚無的な価値観が、都市地方を問わず、複雑に混在し始めている。
 前述したイスラエルの若者同様、欧米でもキリスト教的な価値観の疲弊は、むしろ「文明の衝突」によって加速されたと言える。
 つまり三大一神教は、「原理主義」を叫ぶことによって互いに消耗し、勢力を減退させている。

 そして何より、アメリカは今、日本が晒された分裂症の危機に瀕している。
 日本はかつて、強引な開国で自己同一性を見失い、分裂症に陥った。
 そして自己同一性を失った者は、他者の自己同一性に対して異常に無感覚になる。
 それが旧朝鮮侵略時の、朝鮮語や朝鮮名といった、朝鮮人としてのアイデンティティへの抑圧につながった。
 そしてアメリカが現在唱える民主化と「対テロ」の実体は、イスラム教徒のアイデンティティへの抑圧に他ならない。
 つまり同時多発テロは、アメリカの「自由と民主主義」といった自己同一性を破壊し、分裂症に追いやったと言える。
 このままいけば、アメリカがかつての日本のように発狂し、反ヨーロッパ戦争を起こすとか、反キリスト教的な国家になるといった主張も、あながち絵空事と言い切れないだろう。

 このような中で、日本は今度どうその陰謀と向き合うのか?

 懸念の一つは、中国や北朝鮮の繁栄から取り残され、内向きになって衰退する危険性である。
 北朝鮮は地下資源が豊富で、既に中国や韓国、アメリカやロシア、ヨーロッパの国々などから投資を受け、財政破綻に至らないと言う指摘がある。
 拉致や靖国問題などで孤立する日本は、その投資から明らかに出遅れていて、将来北朝鮮が発言権を回復する際には、日本は忘れられる恐れがあると言うのだ。

 もう一つの可能性は、「闇の勢力」がアメリカから他国へ資金を引き上げる際、日本が「洗濯場」として利用されることである。
 この場合、日本は一時好景気に見舞われることにもなるが、それが一時的なものであることも覚悟しなければならない。

 いずれにせよ、日本がこれからを生き延びて、良い国として誇り高く自立するためには、想像を絶する波乱を伴う国際情勢に動じず、しっかりしたリーダーを選ぶ必要がある。
 そして私たち一人一人が、開国以来の分裂症から立ち直ることこそ、日本人の誇りを取り戻すことに他ならない。

 現在、様々な書籍や雑誌、ウェブページなどで、世界陰謀への糾弾が行われている。
 その中には同時多発テロの真相に関わるものも多い。
 機会を改めるが、同時多発テロの真犯人が、占い等に馴染みのないイスラム原理主義者ではなく、黒魔術や風水のマニアである証拠もある。

 しかしながら、現在の「世界陰謀」への糾弾には、それ自体がどこか操作されたものではないかという、一抹の不安を感じることも確かだ。
 それは現在、「ユダヤ資本」として糾弾されている権力者の多くが、ロックフェラー氏を始めとして、悪い言い方をすれば「棺桶に片足を突っ込んだ爺さん」だからである。
 「千年単位の陰謀」という観点から言えば、老人たちが罪科を一身に背負い、次世代に財力と政治力を継承し、ロシアや中国、ベネズエラに拠点を築くことも可能だからである。

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